新緑が目に鮮やかで、お散歩も心地よい季節となりました。
そろそろフィラリア予防のシーズンです。
フィラリアとは、心臓に住む寄生虫で“蚊”が媒介します。
感染のしくみ
- フィラリアに感染しているワンちゃんの血液の中に“ミクロフィラリア(フィラリアの仔虫)”がまわっています。
- 蚊が血を吸うときに“ミクロフィラリア”も蚊の体内に入り成長します。
- “ミクロフィラリア”を体内に持った蚊が、吸血するときに“ミクロフィラリア”を他のワンちゃんに感染させるのです。
この“蚊”は、シナハマダラカ、トウゴウヤブカなど私達がよくさされる“一般的な蚊”ですし、たった1匹の蚊に刺されることでも感染が起こる可能性があります。このため、ひと夏予防しなければ38%、ふた夏予防しなければ89%感染すると言うデータがあるくらい、非常にかかりやすい病気なのです。
症状
心臓のポンプ機能が落ち、全身の血行が悪くなりますので、
慢性的な症状では、咳、運動を嫌がる、胸水・腹水(胸やお腹に水が貯まる病態)などの心不全の症状を起こします。
急性の症状では、突然、赤ぶどう酒様の赤い尿をして、急に亡くなることもあります。
予防
”蚊が出始めて1ヵ月後~蚊がいなくなって1ヵ月後”まで (この辺りでは 低でも5月~12月まで) 毎月1回、お薬を飲んで予防します。
年中蚊が出ている所(川や池の近く、焼却炉などがあり暖かいところなど)は1年中の予防が必要です。
毎年、予防を始める前に“血液検査”を行い感染の有無を確認します。(当院にては、より精度の高い“フィラリア抗原検査”を用いております)
フィラリアに感染しているワンちゃんに、みんなと同じ予防薬を投与すると、亡くなる可能性があるため血液検査が必要となるのです。
さあ、忍び寄るフィラリアの恐怖から、あなたの愛するワンちゃんを守ってあげましょう!!